東京高等裁判所 昭和42年(ラ)601号 決定 1967年12月25日
抗告人 東登志春(仮名)
相手方 東ヨシ子(仮名)
主文
原審判を取り消す。
本件を東京家庭裁判所八王子支部に差し戻す。
理由
婚姻費用の分担に関する審判に対しては家事審判規則第五一条により準用せられる同規則第五〇条により即時抗告をすることができるのであるから、同規則第一六条により右審判の審判書には主文および理由の要旨の記載を要するところ、原審の審判書には、主文の記載はあるが、理由の記載を全く欠いているので、原審の審判手続は違法であるばかりでなく、婚姻費用の分担額を決める上において、なお事実の調査を為す必要があるので、原審判を取り消した上本件を原審に差し戻すこととし、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 仁分百合人 裁判官 石田実 裁判官 小山俊彦)